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ヤンボーのキリマンジャロ報告 第6章「下山にてこの挑戦を振り返る…」

from 代々木 ブログタイトル下のライン

第六章「下山にて自分を振り返る…」(1/26)

↑登頂後のご来光はまた格別。

 

 いよいよ最終日。後は20kmの下りのみ。道は平たんな下りのみなので、ゆっくりしゃべりながら歩いた。平たんな道のりで気持ちは楽だったが体は疲れていたのか3人とも足がもつれる場面があった。道中は2人ともガイドともたくさん話した。仕事の話、教育の話、ハーモニィの話ももちろんたくさん。色んな会話の中から心に残ったのは自分自身がキリマンジャロチャレンジを決心したきっかけをお父さんに話した時のことだった。

↑登頂の安心感からハイに。

↑下りもポーターは荷物いっぱい。多くの人に支えられている。

 

 チャレンジに経緯を再確認。前職を経てハーモニィセンターに就職して7年。自分なりに色んな仕事に前向きに貪欲に、「攻めの姿勢」で取り組んできた。体的にも精神的にもしんどい思いをしたこともあったができない事へのチャレンジはとても楽しく得られるものも多く充実した日々。でも近年は「攻め」から「守り」へ。新しいことへのチャレンジより既存の仕事や後輩への指導が主になってきた。自分自身をもっと追い込みたい。ここらで一発自分に負荷をかけたい。そして何を掴めたら。そんな思いでキリマンジャロに来た。そんな話をすると、うんうん頷きながら「素晴らしい!」と言ってくれた上で「でもね。」と話をしてくれた。「僕は昔、アメリカで遠く離れた2支部を管理していてね。週に1度は移動していたんだ。距離は600kmくらい。飛行機で行けば1時間ちょっとで着くところを毎回車で移動していたんだ。大体6時間くらいかけて。」「何でそんなことしたんですか??」当然聞き返す。「毎回同じ道路でも景色はちょっとずつ変わるんだよ。その変化を楽しんでいたのはもちろんだけど、その変化に気づける目や余裕を持つことも大事にしていたよ。」

「ふーん。」「新しい事をやりたいという想いはとても素晴らしい。だれでも持てるものではないよ。でもね、今やっていることの中から意味や変化を見出す目を持つ事も同じ位大事なことなんだと思うよ。」その話を聞いた後は一人で考えながら歩く。日々のキャンプや移動乗馬、国際交流、自分は今何を大切にし、何を求めているのか、反対に何を軽んじてしまっていて、何に気づかないといけないのか。

キャンプで例えると新しいキャンプやプログラムは子どもたちに目に見えて新しい刺激を与える。もちろん大切なこと。でもそれだけじゃない。毎回同じキャンプでもよくよく観察すれば子どもたちにたくさんの刺激を与えている。自分はそれを毎回逃さずに見れていたのか。「慣れ」から見逃してしまってはいなかったか。そんな事が頭をぐるぐる回る。新しい事へのチャレンジは今ある事をおろそかにすることとイコールであっては決してならない。どんな小さな仕事も一生懸命取り組む。当たり前なことだけど、自分の仕事への取り組み方に対する大事な気づきをもらえた時間だった。こうしてお父さんは僕の憧れの「おやじ」3人目としてリストアップされたのであった。

 
↑おやじの背中はかっこいい!

 

 この日は約5時間で下山。最後には関わってくれたガイド、コック、ポーターがキリマンジャロの歌で登頂をお祝いしてくれた。

↑これが今回の登山チーム!最高のチームだ。

 

ガイドと別れ3人でビールを飲みに。もちろん「キリマンジャロビール」。普段あまり飲まないけど、下山後はのもうと決めていた。一口飲んで、ここで初めて達成感を味わう。山頂では寒くてすぐに下山達成感を味わう暇すらなかった。カウンセラーに何を伝えよう。ふと帰りの車で考えた。「やれば出来る!」ピンとこない。何でもやれば叶う訳ではない。そんな姿を登山中たくさん見てきた。自分自身も出来たというより周りに支えてもらって達成させてもらった。うーん。ピンと来たのは「やらなきゃ一生できない。」準備もそこそこ、無謀な挑戦だった。これまでの道のりや絶景、山小屋での出来事、登山中の会話などどれもが日本では、というか一歩踏み出さないと味わうことができなかったこと。登頂できたことよりも飛び込んだ自分自身を誇りに思った。自分の出来る出来ないから考えるのではなく思い切って飛び込むこと。とても勇気のいることだけど、「自分にはできない」とやる前から言って自分自身にレッテル張ってしまうよりも、とりあえずやってみる。意外と出来ちゃうかもしれないよ。そんなことを今回の挑戦から伝えられたらと思うし、今後の仕事でも意識していきたいと思う。やらなきゃ一生できないよ。  

↑下山後はバーへ。普段はあまり好きでないビールもこの日は格別!キリマンジャロビール。

 

2人と別れ、この日はホテルで一泊。登山中は一切シャワーも浴びていない。124日目はふろおけ1杯のお湯だけで体をふいていた。5日ぶりのシャワーがとても気持ちいい。頭は2回目でやっと泡がたった。擦り傷や靴擦れがあることに初めて気づく。そして落ち着いて横になると全身が筋肉痛。呼吸すると喉も痛い。ずっと深呼吸のような大きな呼吸をしていたから喉を傷めてしまった。きっと必死だったんだな。そんな事をかんがえながら深い眠りについた。

 

最終章「帰国とその後」は31日!!

最後まで見てくれよな!

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